ArchicadとIFCデータについてお探しですね。
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建設プロジェクトで複数のBIMソフトを使いこなす!ArchicadからRevitへスムーズにデータを渡すコツ
建設業界でBIMの導入が進んでいますが、実際の現場では「意匠設計はArchicad、構造や設備はRevit」といったように、複数のソフトを組み合わせて使うケースがとても増えています。
ただ、ソフトが違うとデータのやり取りで思わぬトラブルが起きることも。
「形が崩れてしまった」「入力したはずの情報が消えている」といった悩みを抱えているBIM担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ArchicadからRevitなど他のBIMソフトへ、IFCという国際標準のデータ形式を使ってスムーズに連携するための実践的なテクニックをご紹介します。
OPEN BIMの考え方に基づいて、実務でよくあるエラーの防ぎ方まで丁寧に解説していきますので、日々のプロジェクトにぜひ役立ててください。
ArchicadとRevitをつなぐ「OPEN BIM」って何?なぜIFCが大事なの?
BIMプロジェクトで、違うソフト同士でモデルやデータをやり取りするときに使われる共通のファイル形式が「IFC(Industry Foundation Classes)」です。
特定のメーカーのソフトに縛られず、誰でも自由にデータ交換できるようにしよう、という「OPEN BIM」という考え方があり、Archicadを作っているGraphisoft社もこの取り組みを積極的に進めています。
意匠、構造、設備の担当者それぞれが使いやすいソフトを選びながらも、プロジェクト全体で一つのまとまったモデルを作り上げていく。
そのために欠かせないのが、このIFCによる連携なんです。
ただし、「IFC形式で保存すればOK!」というほど単純ではありません。
それぞれのソフトは独自のデータの持ち方をしているので、IFCという共通言語に翻訳するときに「どの情報を、どこまで詳しく書き出すか」をきちんとコントロールする必要があります。
たとえば、プロジェクトの初期段階と、実際に施工する直前の段階では、必要な情報の細かさがまったく違いますよね。
最近では「ISO 19650」という国際的なルールも広まってきて、プロジェクトのどの段階でどんな情報をIFCに入れるべきかが明確になってきました。
ArchicadとRevitの間でスムーズにデータをやり取りするには、まず「目的や段階に応じて必要な情報を選んで出力する」ことの大切さを理解して、プロジェクトが始まる前にチーム全体でルールを決めておくことが成功の鍵になります。
Archicadの「IFCトランスレータ」を使いこなそう
ArchicadからRevitなど他のソフトへIFCデータをうまく渡すために、最も重要なのが「IFCトランスレータ」という機能の設定です。
これは、Archicadのデータを他のソフトで読めるIFC形式に変換するときの「翻訳ルール」を細かく決める機能です。
Graphisoftは、データを渡す相手のソフト(Revit、Solibri、Teklaなど)に合わせた設定のひな型をたくさん用意してくれています。
まずはこれをベースにして、自分のプロジェクトに合わせてカスタマイズしていくのがおすすめです。
Revitにデータを渡す場合、「モデルビュー定義(MVD)」という設定を適切に選ぶ必要があります。
一般的な連携なら「IFC4 Reference View」を選んでおけば、形と主要な情報を安定して伝えることができます。
構造設計者にデータを渡すときは、荷重の情報も含めた「構造解析モデル」の設定を有効にするなど、受け取る側の使い方に合わせた調整が大切です。
逆に、不要な情報まで全部書き出してしまうと、ファイルサイズが大きくなりすぎて、Revit側で開くのに時間がかかったり動作が重くなったりする原因になってしまいます。
トランスレータの設定では、形状をどのくらい正確に変換するかという「精度設定」にも気を配りましょう。
たとえば、Archicad独自の複雑な壁の構造を、Revit側でどう表現するかという問題があります。
基本的には、壁を構成する材料ごとにパーツを分けて書き出す設定にしておくと、Revit側でも材質別に数量を拾ったり、干渉チェックをしたりしやすくなります。
一度ベストな設定を作れば、それを会社のArchicadテンプレートに組み込んでおけば、どのプロジェクトでも同じ品質でデータ連携ができるようになりますよ。
情報が消えないようにする「プロパティマッピング」と「分類マネージャー」
BIMモデルの本当の価値は、3Dの形だけでなく、そこに紐づいている「情報(プロパティ)」にあります。
ArchicadからRevitへIFCデータを渡すとき、よくあるトラブルが「Archicadで入力したはずのドアの性能や仕上げの情報が、Revit側で見当たらない」というものです。
これを防ぐには、Archicadの「分類マネージャー」と「プロパティマッピング」をきちんと連動させることが大事です。
まず、Archicad内のすべての部材(壁、ドア、窓など)に、適切な「分類」を割り当てることが基本中の基本です。
分類が設定されていない部材は、IFCに書き出したときに「ただの一般的なオブジェクト」として認識されてしまい、ドアや壁としての情報が正しく伝わりません。
国際的に使われている「Uniclass 2015」や「OmniClass」といった分類体系、あるいは日本のBIM標準ガイドラインに沿った分類を部材に付けておくことで、IFCモデル内の適切なクラス(IfcWallやIfcDoorなど)に自動的に割り振られます。
分類を整えたら、次はIFCトランスレータの中にある「プロパティマッピング」を設定します。
ここでは、Archicadが持っているどのプロパティを、IFCのどのプロパティセット(Pset)に書き出すかを紐づけていきます。
Revitを使う人が情報を検索したり集計したりしやすいように、標準的な「Pset_XXXCommon」というIFC規格のプロパティセットにマッピングしておくのが安全です。
この設定をしないで、Archicad独自のプロパティをそのまま書き出してしまうと、Revit側で情報がバラバラになって、実際の仕事で使いづらくなってしまいます。
トラブルを防ぐ!データを渡す前のチェックとチーム運用のルール
Archicad側でバッチリ設定したつもりでも、実際にRevitで開いてみると予想外のエラーが出ることは珍しくありません。
だから、他の会社や他部門にIFCデータを渡す前には、必ず第三者的なソフトウェアを使って「モデルとデータがちゃんとしているか」をセルフチェックするプロセスを入れることを強くおすすめします。
この確認作業でよく使われているのが、「Solibri」や「BIMcollab」といったモデル検証ツールです。
書き出したIFCファイルをSolibriなどの中立的なビューアで開いて、意図した形が欠けていないか、設定したプロパティや分類コードがちゃんと出力されているかを確認します。
ここで問題がなければ、初めて相手にデータを渡す、というワークフローを徹底しましょう。
また、BIMプロジェクトが大きくなるほど、最新ファイルのバージョン管理が複雑になります。
常に正しいデータがチーム全体で共有されるように、「CDE(共通データ環境)」と呼ばれるクラウドプラットフォームを導入して、ファイル名のつけ方やアップロードのタイミングをきっちりルール化することが重要です。
チーム間での情報共有をスムーズにするために、以下のようなプロセスを標準化しておくとよいでしょう。
・IFC出力前に、Archicad内で不要なレイヤーや要素を非表示(フィルタリング)にする
・出力したIFCデータは、Solibriなどのビューアで自社内で品質チェックを行う
・データに修正が必要な場合は、BCF(BIM Collaboration Format)を活用して、モデルの位置情報と一緒に修正指示を共有する
このように、システム的な「変換設定」と、人間による「運用ルール」の両方をしっかり回していくことが、ソフトの壁を越えたコラボレーションを成功させるポイントです。
BIMマネージャーやBIMコーディネーターが中心になって、プロジェクトの最初の段階でこれらのルールをはっきり決めておけば、手戻りのない効率的なBIMワークフローが実現できます。
ぜひこの記事を参考に、スムーズなデータ連携を目指してみてください!
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